トリシティ155のツーリングつらい問題を解決!快適カスタム術

高速道路を走行中に風圧や振動で顔をしかめ、辛そうな表情のトリシティ155の日本人男性ライダー。

ヤマハのトリシティ155、あのユニークな3輪スタイルが気になりますよね。高速道路も走れる155ccクラスということで、ツーリングにも良さそう!と期待している方も多いんじゃないでしょうか。

ただ、同時に「トリシティ155でツーリングはつらい」なんていう、ちょっと気になる声が聞こえてきませんか?具体的には、長距離を走った時のお尻が痛い問題や、高速道路での加速性能、合流や追い越しは大丈夫なのか、という点。あとは、やっぱりあの車体の重い感じがどう影響するのか、気になるところですよね。

私も、実際のところどうなんだろう?と疑問に思っていました。最高速はどれくらい出て、その時の安定感はどうなのか。燃費はやっぱり車重がある分、悪いのかなとか。そして、最大のライバルであるホンダのPCX160なんかと比較して、どっちがツーリングに向いているのか…悩みは尽きません。

この記事では、「トリシティ155 ツーリングつらい」と言われる核心的な理由を、皆さんの気になるポイントに絞って、とことん深掘りしていきます。でも、ネガティブな話だけじゃありません。その「つらさ」をどうやって解決できるのか、具体的な対策やカスタム方法まで、しっかり調べてみました。トリシティ155でのツーリングを本気で検討している方の不安が、この記事を読むことで少しでも解消できたら嬉しいです。

  • トリシティ155が「つらい」と言われる複数の物理的な理由
  • 高速道路での巡航速度や加速に関するリアルな走行性能
  • 競合モデル(PCX・NMAX)との決定的な違いとメリット・デメリット
  • 「つらさ」を「快適さ」に変える具体的なカスタム方法とヒント
目次

トリシティ155 ツーリングつらい理由

まずは、なぜ「つらい」と感じてしまうのか。実際にオーナーさんが直面する可能性のある、具体的な不満点を探っていきます。いろいろ調べてみると、どうやらその理由は「快適性」と「物理的な重さ」、そして「パワー感」の3つに集約されるみたいですね。

お尻が痛い?シートとサスの硬さ

長時間トリシティ155に乗車し、腰とお尻の痛みに耐える日本人男性ライダー。

「トリシティ155 ツーリングつらい」というキーワードで、最も多く、そして深刻な悩みとして目にするのが「お尻が痛い」という問題です。これはもう、長距離ツーリングにおいては致命的とも言える「つらさ」ですよね。

私も最初は「シートが硬いのかな?」くらいに思っていたんですが、どうやら問題はもっと複合的なようです。

複合的な「痛み」の要因

第一に、純正シート自体が硬めに設計されているという点。これは多くのオーナーさんが指摘するところです。

第二に、サスペンションのセッティングも硬めであること。LMW機構を支えるためか、フロントもリアも比較的しっかりした足回りになっているようで、路面の細かな凹凸や段差の衝撃が、減衰されずにダイレクトにライダーに伝わりやすい傾向があるみたいです。

そして第三に、これがトリシティ155特有かもしれませんが、LMW(フロント2輪)構造に起因する体重配分です。メカニズムが集中するフロントヘビーな構造のため、相対的にリアが軽くなりがち。その結果、乗車時にライダーの体重が後輪の真上、つまりお尻の一点に集中しやすいのではないか、と分析されています。

これら「硬いシート」「硬いサス」「体重の集中」という3つの要因が組み合わさることで、「半日乗っただけでお尻が割れそうになった」というような、深刻な快適性の欠如につながっているのかもしれません。

対策としてのカスタムシートも万能ではない?

もちろん、対策としてワイズギア(純正オプション)や社外メーカーから、乗り心地を改善したカスタムシートが多数販売されています。これに交換することで「かなりマシになった」という声は多いです。

ただ、レビューをよく見ると「純正よりは硬いけど、お尻全体で支える感じ」とか「馴染んでくるまで(痛みが)変わらなかった」といった声もあり、交換すれば誰もが必ず解決する、というわけでもなさそうなのが難しいところ。シート形状とライダーの体型との相性も大きいみたいですね。

車体が重い。取り回しの実態

駐車場でトリシティ155の取り回しに苦労している日本人男性ライダー。バイクを動かそうと力んでおり、その重さが伝わってくる。

次にライダーを悩ませる物理的な「つらさ」が、150ccクラスとしては突出した車体の重さです。

ヤマハの公式サイト(2023年モデル)によると、トリシティ155の車両重量は173kg。(出典:ヤマハ発動機『トリシティ155 仕様・諸元』)これがどれだけ重いか、同クラスのライバルと比較してみると一目瞭然です。

モデル名車両重量(目安)トリシティ155との差
ヤマハ トリシティ155約173kg
ヤマハ NMAX155約135kg-38kg
ホンダ PCX160約132kg-41kg

※数値はモデルイヤー等により変動する場合があります。最新の公式スペックをご確認ください。

なんと、ライバルたちより約40kgも重いんです。40kgというと、お米の袋(10kg)を4つも余計に積んでいるようなもの。はっきり言って、この数値は「250ccクラスのスポーツバイクと同等」です。

もちろん、この重さが走行中の圧倒的な安定感(後述します)に貢献しているのは間違いありません。問題は、「バイクを降りた時」です。

  • ツーリング先のちょっと傾斜した駐輪場での方向転換
  • 景色の良い場所でUターンしようとした時
  • ガソリンスタンドで給油機にギリギリまで寄せたい時

こういった「押し歩き」や「取り回し」のあらゆるシチュエーションで、この173kgという重さがズッシリとライダーの体力に響いてきます。

走行時間以外の場所でじわじわと蓄積される疲労。これがツーリング全体の「つらさ」を構成する、非常に重要な要素となっているんです。フロント2輪の安定性を得るためには、この「軽快さ」と「取り回しの容易さ」を犠牲にするという、大きなトレードオフを受け入れる必要があるわけですね。

この173kgという重さは、ツーリング先での疲労だけでなく、日常での「立ちゴケ」の危険性にも直結します。

トリシティ155の重さが原因で購入を後悔する具体的な理由については、こちらの記事でさらに詳しく掘り下げています。

高速道路の巡航は80kmが限界か

トリシティ155での高速道路の巡航は80kmが限界か

トリシティ155が125ccモデルと決定的に違うのは、高速道路を走行可能であること。これが購入の決め手になる人も多いはずです。しかし、この高速道路走行こそが、ライダーの「期待」と「現実」のギャップを生み、「つらい」と感じる源泉にもなっているようです。

多くのインプレッションやオーナーレビューを分析すると、ある一つのコンセンサスが見えてきます。それは、「快適な巡航速度は80km/hから90km/hの範囲」というものです。

もちろん、100km/h出すことは可能です。でも、その速度で「巡航」し続けるのは、どうやらエンジンがかなり頑張っている状態になるみたいで…。

「走れる」ことと「快適に巡航できる」ことは違う

特に新東名や東北道、関越道など、交通の流れが速い(実勢速度が100km/h~120km/h)高速道路においては、基本的には走行車線(一番左の車線)をキープすることがメインの走り方になると覚悟しておいた方が良さそうです。

80km/h~90km/hで巡航するということは、エンジンのほぼ上限に近いパフォーマンスを常時引き出し続けることを意味します。ライダーはスロットルを開け続け、エンジンから伝わる振動(インプレッションでは「バーウェイトを入れた方がいいかも」と言及されることも)と騒音に常に晒されることになります。この「常時高回転」状態が、ライダーの精神的・肉体的疲労を急速に蓄積させるんです。

80kmからの加速性能のリアル

快適な巡航速度の問題とも密接に関連しますが、「80km/hからの加速が鈍い」というのも、高速道路での「つらさ」に直結します。

街中や、首都高速のような速度域(60km/h~80km/h)であれば、十分にキビキビ走ってくれるようです。問題はそこから先。

  • 料金所を抜けて、本線の流れ(90km/h~100km/h)に乗ろうとする時
  • 前を走るトラック(80km/hで走行中)を追い越そうと、追い越し車線に出る時
  • 緩やかな登坂車線で速度を維持しようとする時

こういった場面でスロットルを捻っても、「ウーン…」とエンジンは唸るものの、期待するほどの加速が得られない。これが現実のようです。

これもやはり、あの173kgという重い車体を、NMAX155と基本的に共通の155ccエンジン(最高出力11kW / 14N・m)で動かしている宿命と言えます。車重に対する馬力の比率(パワーウェイトレシオ)を考えると、約40kgも軽いライバルたちに「80km/hからのひと伸び」で劣ってしまうのは、物理的に仕方がないことなんですよね。

最高速は110km?パワー不足感

では、いったいどこまでスピードが出るのか。これも非常に気になるところですよね。様々な走行レビューやオーナーさんの報告を総合すると、最高速はメーター読みでだいたい110km/hあたり、という声が多いようです。

もちろん、これはライダーの体重や、ツーリングバッグの積載状況、そして向かい風かどうかといった走行条件によって大きく変わってきます。もし、体重が重めの方や、キャンプ道具を満載している状態だとしたら、100km/hに到達するのも厳しい場面があるかもしれません。

最高速が110km/hということは、先ほども触れた通り、100km/hで巡航するのは、もう性能のほぼ上限ギリギリを使っている状態だということ。当然、エンジンには一切の「余裕」がありません。

この「余裕のなさ」こそが、「パワー不足」という感覚の正体です。エンジンに余裕がない状態で走り続けるのは、バイク本体の耐久性にとっても負担ですし、何より乗っているライダーが一番ヒヤヒヤし、疲れてしまいます。「いざという時に加速できないかも」という不安が、長距離ツーリングの「つらさ」につながっていくんですね。

この高速性能については、購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するポイントの一つにもなっています。

高速性能を含めたトリシティ155の総合的な「後悔」ポイントについては、こちらの記事も参考にしてください。

トリシティ155 ツーリングつらい 解決策

ここまで「つらい」理由をこれでもかと見てきましたが、「じゃあ、トリシティ155はツーリングに向いてないのか…」と諦めるのは早いです!もちろん、そんなことはありません。

ここからは、そうした「つらさ」をどう解決するか、そして、トリシティ155でしか味わえない、他のバイクでは絶対に得られない強烈なメリットについて詳しく見ていきます!

PCXやNMAXとの比較。安定性は圧勝

雨の山道を安定して走行するトリシティ155の日本人男性ライダー。後方にはPCXらしきバイクも見える。

重さ、加速、最高速、燃費…これらのスペックシート上の数値や、一般的な「軽快さ」で比較すると、どうしてもPCX160やNMAX155に軍配が上がりがちです。それは事実です。

ですが、トリシティ155には、それらすべてのデメリットを補って余りある、最強の武器があります。それが、ヤマハ独自の「LMW(リーニング・マルチ・ホイール)テクノロジー」による圧倒的な安定性です。

このフロント2輪が生み出す安定性は、特にシビアなコンディションでこそ真価を発揮します。

LMWがもたらす具体的なメリット

1. 横風への圧倒的な耐性

高速道路で最もヒヤッとする瞬間の一つが、橋の上やトンネルの出口で遭遇する「突風」や「横風」ですよね。軽量な150ccスクーターなら、車体ごと持っていかれそうな感覚に陥ることもあります。しかし、トリシティ155は、その重さとフロント2輪の接地感のおかげで、「ビシッと矢のように直進する」と多くのインプレッションで絶賛されています。トラックに追い越される時の、あの嫌な吸い込み風にも非常に強い。この安心感は、長距離を走る上での「疲れにくさ」に直結します。

2. 悪天候(雨天時)の絶対的な安心感

バイクツーリングは、常に晴れとは限りません。雨の日の走行は、誰にとってもストレスですよね。特に怖いのが、路面の「マンホール」「白線」「道路の継ぎ目の鉄板」など。普通のバイクなら「スリップするかも…」と身構えてしまう場面でも、フロント2輪がガッチリと路面を掴んでくれるため、雨の日も安心して走れるというレビューが非常に多いです。この「転倒しにくい」という物理的な安心感は、精神的な疲労を劇的に軽減してくれます。

「安定性」は「快適性」である

つまり、トリシティ155は「軽快さ」を犠牲にした代わりに、「天候や路面状況に左右されにくい、絶対的な安心感」を手に入れたバイクなんです。この安心感こそが、他の150ccスクーターでは決して得られない、トリシティ155ならではの「快適性」と言えると思います。

燃費と航続距離。給油は200km毎?

ツーリングで地味に、しかし確実に気になるのが「燃費」と「航続距離」ですよね。

オーナーさんの報告(みんカラなどの実燃費データ)を見てみると、だいたい市街地と郊外のミックスで平均36km/L前後のようです。これは、やはりライバルのPCX160(40km/L超えも珍しくない)と比べると、少し見劣りする数字かもしれません。

ただ、走り方によって結構変わるようで、高速道路を80km/h~90km/hで淡々と巡航している時は「40km/L近くまで伸びる」という報告もある一方、都市高速などで加減速を繰り返したり、常に高回転を維持したりすると「30km/Lちょっと」まで落ち込むこともあるとか。やはり重い車体を動かすには、それなりに燃料が必要ということですね。

そして、もう一つの懸念点が燃料タンク容量です。トリシティ155は7.2L。これに対し、例えばPCX160は8.1Lです。この約1Lの差が、航続距離に影響してきます。

仮に、ツーリング中の平均燃費を控えめに 35km/L と計算した場合、7.2L × 35km/L = 252km。安全マージン(早めの給油)を考えると、「だいたい200km〜230km走ったら給油する」というのが現実的な運用ラインになりそうですね。

ロングツーリングだと、ガソリンスタンドの少ない山間部や北海道などでは、もう少し航続距離が欲しいな、と感じる場面はあるかもしれません。給油のタイミングは、常に少し早めを意識しておくと安心ですね。

積載性は低い?リアキャリア必須か

トリシティ155の積載性は低い?リアキャリア必須か

快適なツーリングに欠かせないのが「積載性」です。トリシティ155の標準状態での積載能力は、どうなんでしょうか。

シート下ラゲッジスペースは、容量こそそれなりにあるものの、「形状が少し特殊で、ヘルメットの形状(特にフルフェイス)によっては入らない」とか、「雨具を入れたらもうパンパン」という声が少なくありません。オーナーさんのレビューでも、積載性の評価は「満足」と「不満」で結構分かれているんですよね。

日帰りツーリング程度なら問題ないかもしれませんが、泊まりがけの本格的なツーリングやキャンプツーリングに使おうと思うならリアキャリアとトップケース(リアボックス)の装着はほぼ必須と考えた方が良さそうです。

幸い、ヤマハ純正(ワイズギア)からもGIVIなどの社外メーカーからも、専用のリアキャリアやボックスが豊富に販売されています。ここはもう、「ノーマルでは積めない」と割り切って、カスタムで解決すべきポイントですね。

ただし、重いトップケースを高い位置に取り付けると、バイクの重心が上がり、ただでさえ重い「取り回し」がさらに重く感じるようになる可能性もあります。その点は少し注意が必要かもしれません。

ボアアップキットでパワー不足解消?

「どーーーしても、あの80km/hからの加速が物足りない!」「高速道路をもっと余裕で走りたい!」…そう考えた時に頭をよぎるのが、エンジンの排気量を物理的に大きくする「ボアアップキット」の導入ですよね。

確かに、排気量を上げればパワーやトルクは確実に上がります。パワー不足問題の根本的な解決策に見えるかもしれません。ですが、これには非常に大きなリスクと注意点が伴います。

ボアアップの注意点(覚悟しておくべきこと)

ボアアップは「カスタム」というより「改造」の領域です。実行する前に、以下の点を必ず理解しておいてください。

  1. 費用と手間の増大 パーツ代(キット本体、燃料コントローラーなど)も高額ですが、組み込み工賃もそれなりにかかります。さらに、ただ組むだけではダメで、ECUのセッティング(燃料噴射量の調整)が必須です。これが非常にシビアで、専門知識と機材が必要になります。
  2. バイク本体の耐久性低下 エンジンはノーマルの排気量で最適化されています。排気量を上げるということは、エンジン内部(クランクやコンロッド)に想定以上の負担をかけることになります。結果として、エンジンや駆動系の寿命がノーマル状態より短くなる可能性が非常に高いです。
  3. 各種法的手続き 排気量が変わるため、ナンバープレートの変更(例:軽二輪→小型二輪)など、陸運局での法的な登録変更手続きが必要になる場合があります。これを怠ると違法になります。
  4. メーカー保証の失効 当然ですが、エンジンに手を入れた時点で、ヤマハからのメーカー保証は一切受けられなくなります

結論として、安易なボアアップは推奨できません。

もし加速感に不満がある場合、まずは駆動系(プーリーやウェイトローラー、クラッチスプリングなど)のセッティングを見直す方が、リスクも費用も圧倒的に少なく、「自分の好みの加速感」に近づけられる可能性があります。

カスタムや改造については、必ず専門知識と実績の豊富なバイクショップに相談し、法規や安全性を絶対に遵守した上で行うようにしてください。全ての判断は、ご自身の責任となります。

快適カスタム。ハイスクリーンの効果

雨上がりの山道を笑顔で快適にツーリングするトリシティ155の日本人ライダー。彼はヘルメットを着用し、ハイスクリーンとサイドケース、トップケースが装着され、カスタムによって快適性が向上している様子。

お尻の痛さと並んで、長距離ツーリングの疲労に直結するのが、体に当たり続ける「走行風」ですよね。特に高速道路では、この風圧との戦いになります。

これを解決する一番手っ取り早くて、最も効果的なカスタムが「ハイスクリーン」への交換です。

トリシティ155には、様々なスクリーンが用意されていますが、大きく分けて2つの選択肢があります。

1. ヤマハ純正(ワイズギア)ハイスクリーン

「さすが純正」という声が多いのがこちら。フィッティングや仕上げの品質が非常に高く、風防効果もノーマルとは比べ物になりません。「疲労感が激減した」と高く評価されています。ただし、一部のレビューでは「ノーマルより風切り音が少し大きくなった気がする」という指摘もあるようです。

2. 社外品(GIVI製など)のロングスクリーン

こちらは、とにかく防風性能を追求したモデルが多いのが特徴です。「真冬でもジャケット一枚少なくできるかも」なんて言われるくらい、絶大な効果を報告するレビューもあります。

ただし、注意点も。スクリーンが長すぎて、「スクリーンの上端が、ちょうど自分の目の高さに来てしまう」というケースです。こうなると、シールド越しに見るか、少し屈んで上から見るか、非常に中途半端でストレスになります。自分の身長と乗車姿勢に合うかどうか、装着レビューなどをよく確認することが重要ですね。

快適ツーリングのための「三種の神器」

ここまで見てきたように、トリシティ155で「快適な」ツーリングを実現するためには、

  1. ハイスクリーン(防風)
  2. リアキャリア + トップケース(積載)
  3. カスタムシート(尻痛対策)

この3点が「三種の神器」と言えるかもしれません。つまり、車両本体価格に加えて、これらの追加投資が(人によっては)必須になる、ということですね。「つらい」と感じているオーナーさんは、まだこの「ツーリング仕様への最適化」が完了していないだけなのかもしれません。

トリシティ155 ツーリングつらいかの結論

さて、長々と分析してきましたが、最終的な結論です。「トリシティ155 ツーリングつらい」という言葉は、半分本当で、半分は誤解だと私は思います。

このバイクでのツーリングが「つらい」と感じてしまう可能性が高いのは、たぶんこんな人かなと思います。

「つらい」と感じやすいライダー像

  • 高速道路で100km/h巡航を快適に、余裕をもってこなしたい人 →パワー不足と振動で、かなりのストレスを感じる可能性が高いです。
  • スクーターに軽快な取り回しや、俊敏な加速性能を求める人 →約173kgの車重は、期待を裏切るかもしれません。
  • バイクは「ノーマル(標準状態)」のまま乗るのが一番、と思っている人 →尻痛、積載性、防風性の面で、追加投資なしでは不満が出る可能性大です。

逆に、他の何よりも「安心感」を重視するなら、トリシティ155は「最高の相棒」になる可能性を秘めています。

「最適」と感じられるライダー像

  • 天候(特に雨!)や路面状況(荒れた路面)を問わず、年間を通じて安心して走りたい人
  • 高速道路の利用は「あくまで移動手段」と割り切り、80〜90km/h巡航で十分だと納得できる人
  • 速度やパワーよりも、横風やトラックの追い越しによる「ふらつき」に対する物理的な「安心感」を最優先する人
  • スクリーンやシート、積載など、自分好みに「カスタム」することを前提にバイクを選べる人

トリシティ155は、間違いなく「万人受け」するバイクではありません。「軽快さ」や「パワー」と引き換えに、LMWによる「絶対的な安定性」を手に入れた、非常に尖った特性を持つバイクなんだと思います。

その特性をネガティブな「つらさ」と捉えるか、ポジティブな「安心感」と捉えるか。その特性をしっかり理解した上で、必要な最適化(カスタム)を施してあげれば、他のどのバイクでも味わえない、唯一無二の快適なツーリングマシンになってくれるはずです。

この記事が、あなたのバイク選びの参考になれば幸いです!

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