GSX-S125は後悔?買ってよかった?オーナーが語る本音と評価

GSX-S125の購入を考えている時、「GSX-S125 後悔」なんてキーワードで検索してしまう気持ち、すごく分かります。125ccクラスでトップクラスの走りと噂される反面、本当に買って大丈夫かな…と不安になりますよね。

積載性がまったくないって本当?シートが硬くて尻痛になるって聞くし、見た目がダサいとか安っぽいっていう評判も気になります。もしかして出足のトルク不足で街乗りがツラいんじゃないかとか、故障やリコールの話、さらには生産終了の噂まであると、初心者の人ならなおさら心配になるかも知れません。

価格やコスパは良さそうだけど、CB125RやMT-125といったライバルと比較してどうなのか。私も中古を含めて検討した時、かなり悩みました。この記事では、そんなGSX-S125の「後悔」ポイントと、それを上回る「魅力」について、オーナーの本音を交えながら詳しく掘り下げていきますね。

  • GSX-S125の具体的な「後悔」ポイント5つ
  • 後悔を打ち消すほどの圧倒的な魅力とメリット
  • 購入後に後悔しないためのカスタム対策
  • CB125RやMT-125などライバル車との明確な違い
目次

GSX-S125で後悔?主な5つの理由

GSX-S125を検討するうえで、まず知っておきたいのが「買ってから気づいた…」となりがちな後悔ポイントです。これらはスズキが走りに全振りした結果とも言えるのですが、知らずに買うとミスマッチが起きてしまうかも。具体的にどんな点が挙げられているのか、一つずつ詳しく見ていきましょう。

積載性が皆無という現実

GSX-S125のタンデムシート下の収納スペースに、無理やり薄い冊子とグローブを入れようとしている日本人男性の手。積載性の低さを表現。

これはGSX-S125の最大のウィークポイントと言っても過言ではないですね。Webikeなどのオーナーレビューを見ても、積載性の項目だけが突出して低い(5点満点中2.1点など)評価になっています。

デザインを見れば一目瞭然なんですが、タンデムシート下のスペースはほぼ「皆無」です。本当に、車載工具と自賠責保険の証紙を入れたら、もうパンパン。なんなら「記録簿のようなちょっとした冊子すら入らない」という声もあるほどです。

これは、兄弟車でフルカウルのGSX-R125と車体を共有しているのが大きな理由ですね。設計思想の段階で、スポーツ性能とデザインを優先し、積載スペースは意図的に切り捨てられているんです。

日常の買い物や通勤・通学で使う場合、常にリュックサックを背負うか、タンクバッグやシートバッグを別途用意する「前提」で考える必要があります。「ちょっとコンビニまで」が意外と面倒になるかもしれません。

注意点:積載ゼロは「仕様」です

日常の利便性を少しでもバイクに求める人、例えば「急な雨具を積んでおきたい」「出先で買ったお土産を入れたい」と考える人は、この点をどうクリアするかを具体的に考えておかないと、購入後に確実に後悔するポイントになります。本格的な対策は、後のカスタムの章で解説しますね。

シートが硬い?尻痛の問題

夕暮れの高速道路をGSX-S125で走行中に、お尻の痛みに耐えかねて腰をさする日本人ライダー。シートの硬さによる尻痛を表現。

積載性に次いで多く報告される「後悔」ポイントが、快適性、特に「お尻の痛み(尻痛)」です。

GSX-S125はアップライトなハンドルポジション(GSX-R125はセパレートハンドル)で、一見すると長距離も楽そうに見えますよね。でも、実はシート自体はR125と共通の、スポーツ走行を前提とした硬めで薄いものが採用されています。

ここでミスマッチが起こります。アップライトな姿勢は、どうしても体重が「お尻(腰)」に集中しやすくなります。にもかかわらず、その荷重を受け止めるシートがスポーツ用の硬いもの…。

その結果、「楽なはずのポジションなのに、スポーツシートのせいで逆にお尻が痛い」という皮肉な現象が起きやすいんです。オーナーの声を見ても、「1時間くらいから違和感が出始める」「長距離を走ると拷問」といった報告が多く、これは購入前に見落とされがちな重要な「後悔」の要因です。

見た目がダサい?安っぽい評判

デザインや質感は個人の好みによる部分が本当に大きいですが、「安っぽい」とか「ダサい」と感じる人がいるのも事実です。これは、スズキが徹底的にコストカットした部分が、目に見える形で現れているからかなと思います。

外装の質感(プラスチック感)

オーナーからは「どことなく安っぽい」「プラスチック丸出し感」といった、外装の質感に対するネガティブな評価が散見されます。特にタンク周りやカウルの質感は、同クラスのライバル車(特にCB125RやMT-125)と見比べると、どうしても見劣りしてしまう部分かもしれません。

灯火類とメーターのコストカット

装備面での意図的なコストダウンも、「安っぽさ」を感じさせる要因です。

  • 灯火類: ヘッドライトはLEDですが、テールライトやウインカーは昔ながらの電球(バルブ)です。今どきのバイクとして、リアビューが少し古臭く見えてしまうかもしれません。
  • メーター: ギアポジションインジケーターやシフトタイミングインジケーターは備わっていますが、「水温計がなく(警告ランプのみ)」です。詳細なエンジン管理をしたいユーザーには物足りないと映るでしょう。

好みが分かれるデザイン

「アクが強い」と感じるユーザーもいるようです。特に異形(縦目)のヘッドライトデザインは、好みがハッキリと分かれるポイントですね。また、多くのオーナーが指摘するのが「とても長いリアフェンダー」(通称「泥除け」)で、リアビューの美観を損ねているという意見が多いです。まぁ、これはフェンダーレスキットで解決できる問題ですが。

これらの「安っぽさ」は、後のセクションで解説する「圧倒的なコスパ」との完全なトレードオフ(交換条件)なんですね。

出足トルク不足は本当か

「125ccなのにDOHCエンジン!」というのがGSX-S125の大きな魅力であり、その走行性能の核となっています。ですが、この特性が「後悔」につながることもあります。

DOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)エンジンは、構造的に高回転域でパワーを発揮するのが得意です。オーナーからも「8000回転からが本番」「回して楽しいエンジン」と評されるほど。その代償として、発進時や低回転域でのトルク(瞬発力)は、SOHC(シングル・オーバーヘッド・カムシャフト)エンジンを積むライバル車やスクーターに比べて薄くなりがちです。

シーン別で考えると…

日本の交通事情、特に市街地での「ストップ&ゴー」の多さや、頻繁な登坂走行をメインに想定しているユーザーは、この「低速トルクの薄さ」を「あれ?思ったより進まない…」「キビキビ走れない」とストレスに感じ、後悔の要因となる可能性があります。

故障とリコールのリスク

剥き出しになったGSX-S125のフレームに錆と亀裂があり、「対策済」のステッカーが貼られている。奥では整備士がマニュアルを確認している。リコールの問題を表現。

「後悔」の要因として、物理的な不具合や故障のリスクも見過ごせません。特に中古車を検討している人に、強く知っておいてほしいのがリコール(改善対策)情報です。

最重要:2018年フレームのリスク

GSX-S125(とR125)には、2018年4月19日に対応が開始された重大な改善対策があります。内容は「フレームの塗装やボルトの締付トルクが不適切で、エンジンからの熱や振動でボルトが緩み、最悪の場合、フレームが折損して走行安定性を損なうおそれがある」という、かなり深刻なものです。(出典:スズキ株式会社 GSX-S125、GSX-R125の改善対策について

その他のサービスキャンペーン

それ以外にも、

  • 2020年2月27日開始:環境負荷物質に関する部品交換(サービスキャンペーン)
  • 2022年9月2日開始:ECUの不具合(イグニッションOFF時の逆起電力)により、エンジンが始動できなくなるおそれ(サービスキャンペーン)

といった複数の無償修理情報が出ています。

リコール対象について

対象は主に2017年〜2018年、または2020年〜2021年などに製造された特定の車台番号の車体です。現行の新車や対策済みの中古車なら問題ありませんが、もし個人売買や安すぎる中古車を検討する場合は、これらのリコールやサービスキャンペーンが「すべて対策済み」かどうかを必ず確認してください。

生産終了?中古で買う際の注意点

「GSX-S125が生産終了する」という噂を耳にすることがありますが、これは定期的なモデルチェンジ(カラーチェンジ)の狭間や、海外の排ガス規制(ユーロ5など)の動向から出てくる話が多いですね。現時点(2025年)で、スズキのラインナップからは外れておらず、新車供給が完全に止まったわけではないようです。

ただ、新車・中古車どちらを選ぶにしても、先ほどのリコール情報のチェックは必須です。特に2018年モデル前後を中古で狙う場合は、スズキの公式サイトで車台番号を検索し、「リコール対策済み」のステッカーが貼られているか、整備記録簿があるかを必ず確認しましょう。

この確認を怠ると、まさに「安物買いの銭失い」になりかねず、最大の後悔ポイントになる可能性があります。

GSX-S125の後悔を打ち消す魅力

峠道を軽快にコーナリングするGSX-S125に乗る日本人ライダー。夕日が差し込む中、バイクの走行性能と楽しさを表現。

さて、ここまで読むと「やっぱりGSX-S125はやめたほうがいいかも…」と不安が大きくなってしまったかもしれません。でも、待ってください! これらのデメリットは、スズキが「ある一点」にコストを全振りした結果なんです。ここからは、その後悔ポイントをすべて打ち消すほどの、GSX-S125の本質的な魅力を詳しく解説しますね。

初心者でも扱いやすい軽さ

GSX-S125の強力な武器、それは「圧倒的な軽さ」です。

車体重量は装備重量で135kgと、125ccクラスの中でもトップクラスに軽量です。この「軽さ」が、本当にあらゆる場面でメリットになります。

  • 駐輪場での押し引きがラク(大型バイクオーナーが感動するレベル)
  • Uターンや狭い路地での方向転換が不安じゃない
  • 万が一バランスを崩しそうになっても、足で簡単に支えられる
  • 「バイクを出すのが億劫」という精神的なハードルがゼロに近い

この「軽さ」は、特にバイクに慣れていない初心者の方や、体格に自信のない女性にとって、何物にも代えがたい「安心感」につながります。足つき性も(シート形状のおかげで)数値以上に悪くないので、「気軽に毎日乗れる」最高の相棒になってくれます。

カスタムで弱点を克服

リアボックスとフェンダーレスキットでカスタムされたGSX-S125。ガレージで満足げにバイクを見つめる日本人男性。

「積載性が皆無」「尻痛」「ダサいリアフェンダー」… こうした明確な弱点は、すべて購入後のカスタマイズで解決可能なのもGSX-S125の良いところです。弱点がハッキリしている分、対策も立てやすいんですね。

積載性の抜本的改善(リアキャリア)

最大の「後悔」ポイントである積載性は、サードパーティ製の「リアキャリア」を装着することで抜本的に解決できます。デイトナやキジマ、エンデュランスなどから多くの製品が販売されており、これさえ付ければGIVI(ジビ)などのリアボックス(通称「箱」)が装着可能に。一気に「積載性ゼロ」から「最強クラスの積載性」へと変貌します。通勤・通学やツーリングには必須のカスタムと言えるかも知れません。

快適性の追求(尻痛対策)

「尻痛」問題も、先人たちの知恵で対策が確立されています。定番は、シート表皮を剥がして内部のウレタンを削り、そこに衝撃吸収材(「ゲルザブ」などが有名ですね)を仕込むカスタムです。外見を一切変えずに、快適性を大幅に向上させることができます。もちろん、腕に自信がなければ専門の業者に依頼するのもアリですね。

美観の向上(フェンダーレス)

デザイン上の不満点として多く挙がる「長いリアフェンダー」も、市販の「フェンダーレスキット」を装着することで容易に解決できます。これにより、リアビューがスッキリし、スポーツバイクとしての美観が格段に向上します。

価格とコスパは最強

カフェの前でGSX-S125の横に立ち、手にしたレシートとコーヒーを見ながら満足げに微笑む日本人男性。バイクの価格とコスパの良さを表現。

GSX-S125の魅力を語る上で、「価格」は外せません。新車価格が40万円少々(※執筆時点でのメーカー希望小売価格)というのは、ライバルと比べても非常に安価です。

でも、ただ安いだけじゃないのがスズキの凄いところ。安いのに、

  • クラス最強の水冷DOHC4バルブエンジン(15馬力)
  • 安心の前後輪ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)
  • 路面追従性に優れるリンク式リアサスペンション
  • 高剛性なダイヤモンドフレーム

といった、走りの本質に関わる部分には一切妥協がないんです。「安っぽい」と評された外装や電球は、すべてこの「走り」の装備にコストを集中投下するための、スズキによる意図的なコストコントロールなんですね。

さらに、燃費も良くて「平均50km/L超え」というオーナー報告も多数あります。初期費用も維持費も安い。まさにコスパ最強の一台です。

走りとエンジンの高評価

そして、これこそがGSX-S125の「本質」です。オーナー満足度で「走り」の評価が全項目で最も高いことからも分かる通り、このバイクは「走ってなんぼ」のバイクです。

セクション2.4で指摘した「低速トルクの薄さ」は、この「高回転まで回す楽しさ」を得るための明確なトレードオフなんです。8000回転を超えてからが本領発揮で、125ccとは思えない鋭い加速と「ひたすらスロットル全開の世界」という、小排気量ならではの「回し切る快感」を味わえます。

そのパワーを支える車体も素晴らしく、オーナーからは「125ccの常識を飛び越えている」「鉄壁のフレーム剛性」と高く評価されています。しっかり減衰が効くリンク式リアサスと相まって、高速コーナーでもビクともしない安定感を生み出しています。

見た目や質感よりも「走りの本質」を重視する人にとって、これ以上のバイクはなかなかありません。

CB125RやMT-125との比較

GSX-S125を検討する人は、ほぼ間違いなくホンダの「CB125R」やヤマハの「MT-125」と悩むことになると思います。この3台の立ち位置は、実はすごく明確です。

ざっくりと各車の特徴を比較表にしてみました。

比較項目GSX-S125 (スズキ)CB125R (ホンダ)MT-125 (ヤマハ)
エンジン特性DOHC(高回転・馬力重視)DOHC(中低速トルク重視)SOHC VVA(全域バランス型)
フロントフォーク正立フォーク倒立フォーク倒立フォーク
メーター/装備△(標準的・電球あり)○(フルLCD・フルLED)◎(TFTカラーメーター
車重(装備)◎(最軽量クラス: 約135kg)○(約130kg ※ABSなしモデル)△(最も重い: 約142kg)
新車価格(目安)◎(最も安価: 約40万円)○(中間: 約47万円)△(最も高価: 約49万円)

ざっくり比較イメージ

  • GSX-S125: 「価格」「軽さ」「高回転パワー」で最強。走りの性能に全振り。
  • CB125R: 「豪華装備(倒立フォーク)」「扱いやすさ」のバランス型。所有欲も満たす。
  • MT-125: 「豪華装備(TFTメーター)」「所有欲」で最強。価格も車重も最上級。

簡単に言えば、「所有欲と豪華装備」を求めるならCB125RやMT-125、「価格と軽さとスポーツ性能」を求めるならGSX-S125、という明確な住み分けですね。自分がどちらを重視するかで選べば、後悔は少ないはずです。

GSX-S125で後悔しない人の特徴

ここまでGSX-S125の「後悔」ポイントと「魅力」を詳しく見てきました。最後に、これまでの分析をふまえて「GSX-S125で後悔しない人」の特徴をまとめます。

あなたが以下のどれかに当てはまるなら、GSX-S125は最高の相棒になる可能性が高いです。

GSX-S125がオススメな人

  1. コスパ最優先の人 初期費用と維持費(燃費)を抑えつつ、125ccクラス最強の本格的なスポーツバイクの「走り」を味わいたい人。
  2. 「軽さ」を重視する人 バイク初心者や女性で、取り回しに不安がある人。またはベテランライダーで「気軽なセカンドバイク」が欲しい人。
  3. 「走りの本質」を求める人 見た目の豪華装備(倒立フォークやTFTメーター)よりも、エンジンを回し切る快感、高剛性な車体、軽量なハンドリングといった「スポーツ性能」を最重要視する人。
  4. カスタム前提で考える人 「積載性ゼロ」「尻痛」といった明確な弱点を、自分の手でカスタムして解決していく過程も楽しめる人。

逆に、以下のような人はGSX-S125を選ぶと後悔する可能性が高いかもしれません。

後悔する可能性が高い人

  • バイクに「積載性」を必須条件として求める人(※ノーマル状態で)
  • 「高級感」や「所有欲」を最優先する人(CB125RやMT-125の方が向いているかも)
  • 市街地での「低速の力強さ」や「ストップ&ゴーの快適性」だけを求める人

GSX-S125は、「実用性(積載性)」と「豪華装備(質感)」を意図的に犠牲にし、そのリソース(コスト)を「軽量な車体」「高剛性なフレーム」「高回転型エンジン」という「走りの本質」に全振りした、極めてスズキらしい実直なスポーツバイクです。

その思想に共感できるかどうか。それが、GSX-S125で後悔するかどうかの、最大の分岐点かなと思います。

情報の取り扱いについて

この記事で紹介したリコール情報や価格、燃費などの数値は、執筆時点での一般的な情報やオーナーの報告に基づいています。

特にリコールやサービスキャンペーンの情報は、対象車体であっても対策済みの場合があります。中古車の状態や最新のモデル情報については、必ずスズキの公式サイトや、信頼できる販売店で「車台番号」をもとに正確な情報を確認してください。最終的な購入の判断は、ご自身の責任においてお願いしますね。

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